2型糖尿病の薬物治療のアルゴリズム

<aside> <img src="/icons/book_gray.svg" alt="/icons/book_gray.svg" width="40px" /> 目的

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日本と欧米では、2型糖尿病の病態や治療戦略が異なっており、日本独自に、「糖尿病の病態に応じて治療薬を選択する」ためにアルゴリズムを作成した

→糖尿病の病態、併存疾患に対するエビデンス、日本における処方実態を踏まえて、アルゴリズムを作成(エビデンスや使用実績の蓄積に伴い、適宜修正を行う)

<aside> <img src="/icons/book_gray.svg" alt="/icons/book_gray.svg" width="40px" /> 目標 HbA1c

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を元に決定する。

<aside> <img src="/icons/report_gray.svg" alt="/icons/report_gray.svg" width="40px" /> 合併症予防のための目標:HbA1c 7% 未満

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※年齢や併存症等を考慮して目標を設定する

<aside> <img src="/icons/book_gray.svg" alt="/icons/book_gray.svg" width="40px" /> Step 1:肥満合併の評価の重要性

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2型糖尿病の病態をある程度判別できる臨床指標として、「肥満の有無」を採用した。

<aside> <img src="/icons/report_gray.svg" alt="/icons/report_gray.svg" width="40px" /> 肥満の定義:BMI 25 kg/m$^2$ 以上

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肥満度とインスリン抵抗性には、正の相関がある

→肥満度が高い症例では、インスリン抵抗性の2型糖尿病の病態への寄与度が高い

→それにあった薬剤選択を考慮

日本人を含むアジア人では、低い BMI においても、内臓脂肪蓄積が多く、BMI では非肥満でも、内臓脂肪蓄積によるインスリン抵抗性を認める症例が散見される

→BMI に加えて、ウエスト周囲長を同時に評価することで、内臓脂肪蓄積過剰の有無をより正確に判断することができると考えられる

<aside> <img src="/icons/report_gray.svg" alt="/icons/report_gray.svg" width="40px" /> 内臓脂肪蓄積過剰が疑われるウエスト周囲長:  男性 85 cm 以上、女性 90 cm 以上

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肥満症例における薬剤:

インスリン分泌非促進系:BG薬、SGLT2 阻害役、チアゾリジン薬

GLP-1 受容体作動薬・・体重減少降下が期待できるため

イメグリミン・・インスリン抵抗性改善作用を併せ持つため

非肥満症例における薬剤: インスリン分泌不全に対する治療薬

インスリン分泌促進系を中心に