<aside> <img src="/icons/pill_gray.svg" alt="/icons/pill_gray.svg" width="40px" />
特長:
SGLTとは?
SGLT とは、Na+/glucose co-transporter の事であり、ブドウ糖を管腔側から血管側へ輸送するためのトランスポーター
SGLT1:小腸・腎近位直尿細管に発現している
SGLT2:腎近位曲尿細管の管腔膜に特異的に発現している
https://www.jstage.jst.go.jp/article/shinshumedj/63/1/63_9/_pdf
健常者では糸球体で濾過されたグルコースはほぼ完全に再吸収されているところ、2型糖尿病ではSGLT2の発現が亢進し、尿細管からのブドウ糖再吸収能が上昇していることが、糖尿病における高血糖の成因の一つになっている
SGLT2阻害薬は、
腎近位尿細管でのブドウ糖再吸収を抑制することで、血糖値を下げる
<aside> <img src="/icons/pill_gray.svg" alt="/icons/pill_gray.svg" width="40px" /> 適応症
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2型糖尿病 | 1型糖尿病 | 慢性心不全 | 慢性腎臓病 | 2型糖尿病を合併する慢性腎臓病 | |
---|---|---|---|---|---|
イプラグリフロジン | ○ | ○ | |||
ダパグリフロジン | ○ | ○ | ○* | ○** | |
ルセオグリフロジン | ○ | ||||
トホグリフロジン | ○ | ||||
カナグリフロジン | ○ | ○** | |||
エンパグリフロジン | ○ | [10mg錠] ○* | [10mg錠] ○** |
**ただし、末期腎不全又は透析施行中の患者を除く。
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高齢者
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高齢者には慎重に
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低血糖
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単独使用では、低血糖は起こしにくい
他の薬剤との併用では注意する
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ケトン体増加 (正常血糖ケトーシス)
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機序:ブドウ糖の排出に伴い、脂肪分解が促進され、ケトン体産生が増大し、正常血糖ケトーシス/ケトアシドーシスを発症しやすくなる
→簡易型アルコール検知機の誤作動(偽陽性)の可能性がある
著名なインスリン分泌低下では、ケトアシドーシスの出現に注意
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脱水
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尿糖排泄増加するため、浸透圧利尿作用から、急性腎障害、体液量減少関連イベントが起きやすい
→75歳以上・利尿薬を併用している患者では注意
対策:飲水指導(ペットボトル500mL1本分を追加)
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尿路感染症 性器感染症
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尿糖排泄増加するため、性器感染症の頻度が増加する可能性がある
→性器感染症の既往のある患者への使用は慎重に
心不全に対して使うときはメリットの方が大きいため、十分な予防を講じることが大切
対策:飲水指導(ペットボトル500mL1本分を追加)