スタチンは、LDL-C を低下させる効果の違いにより、ストロングスタチン、スタンダードスタチンに分類されています。さらに、ロスバスタチンを、スーパーストロングと、さらに別に分類することもあります。
ストロングスタチン | スタンダードスタチン |
---|---|
アトルバスタチン | |
[脂溶性] | |
CYP3A4 | プラバスタチン |
[水溶性] | |
ピタバスタチン | |
[脂溶性] | シンバスタチン |
[脂溶性] | |
CYP3A4 | |
ロスバスタチン | |
[親水性] | フルバスタチン |
[脂溶性] | |
CYP2C9 | |
LDL-C の低下率:約30-40% | LDL-C の低下率:約15-20% |
基本的には、長期の安全性、スタチン不耐には、スタチン間での差は報告されていない。有効性については、スタチンの種類にかかわらず、LDL-C低下率と脳心血管イベント抑制効果の間には正の相関が認められている。(動脈硬化性疾患予防のための脂質異常症診療ガイド 2023年版)
<aside> <img src="/icons/pill_gray.svg" alt="/icons/pill_gray.svg" width="40px" /> 有効性
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スタチンの薬効の強さにより、ストロングスタチンとスタンダードスタチンに分類されています。
薬の使い分けに関しては、概ね優劣はないとされていますが、一部のガイドラインで使い分けが明示されているものがあります。
<aside> <img src="/icons/pill_gray.svg" alt="/icons/pill_gray.svg" width="40px" /> 冠動脈疾患の二次予防
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冠動脈疾患の二次予防においては、治療開始前の LDL コレステロールに関わらず、発症早期より最大耐用量のストロングスタチンを第一選択とすることが、ガイドラインで推奨されています。
ストロングスタチンの中では、薬効には優劣はないと言われています [1]。
[1] https://www.carenet.com/news/clear/journal/57484
高強度スタチン | 中強度スタチン | 低強度スタチン | |
---|---|---|---|
連日投与により、LDL-C を平均≧50%減少させる | 連日投与により、LDL-C を平均30〜50%減少させる | 連日投与により、LDL-C を平均<30%減少させる | |
アトルバスタチン | (40)-80 mg | 10 (20) mg | |
ピタバスタチン | 2-4mg | 1 mg | |
ロスバスタチン | 20 (40) mg | (5) 10 mg | |
プラバスタチン | 40 (80) mg | 10-20 mg | |
シンバスタチン | 20-40 mg | 10 mg | |
フルバスタチン | 80mg, 40mg 1日2回 | 20-40 mg |